皆さんはEVE Onlineというゲームをご存知でしょうか。無料でできるPCゲームなんですが、実はそのサービスは2003年ごろから続いている超ご長寿MMORPGゲームなんです。
最近、そのEVE OnlineがM1iMacにネイティブ対応したとのことで早速覗いてみることにしました。
EVE Onlineがずーっと気になっていました
なぜこのゲームが気になっていたのか、それは今から遡ること8年前の2013年5月14日から配信されたSONY PlayStation3※の『DUST 514®』をやっていたからなんです。
DUST514は基本プレイ無料のMMOFPSゲームで、簡単に説明すれば遠い未来の惑星での白兵戦を背景とするシューティングゲーム。課金も可能でしたけど私は無課金勢でした。しかし重課金勢相手であっても十分楽しめるゲーム内容で私は2年ほど遊んでいました。
このゲームはEVE Onlineの世界観ともに連携されており、DUST514のゲームから支援要請するとEVE Onlineの戦艦から援護射撃できるという2つのゲーム間で干渉できた画期的なゲームでした。
ところが2016年5月30日にDUST514のサービスは終了してしまいます。しばらくはDUST514の後継ゲームも噂されていましたが今ではすっかり音沙汰なくなってしまいました。しかしこのゲームのファンはいまだに根強く、DUST514の復活を望む人も多いと聞きます。
しかし、その舞台となっていた宇宙(EVE Online)での活動はまだ続いていました。
DUST514は地上の白兵戦なら、EVE Onlineは宇宙間の戦闘や海賊、生産・製造などのビジネスなどさまざまな活動が許されたプレイヤーそのものが支配できる世界。それが現在に至るまでまだ続いているのです。
そしてついにDUST514の後継となるFPSゲーム「EVE Vanguard」が配信決定!EVE Onlineと連結されていて、相互に影響を与えるとアナウンスされています。2023年12月7日から12月11日までファーストストライクイベント開催!
EVE Onlineの世界観
EVE は人類発祥の地 地球から遠く離れた星団に位置している。文明の揺りかごである地球がどのくらい遠くにあるのかは判明しておらず、そもそもまだ存在しているのかどうかということすらも謎に包まれている。人類は自然に発生したワームホールを通ってここへやって来たため、見知らぬ星座を眺めてもこの新世界がどこにあるのかを測定することができなかったのだ。かつて EVE ゲートが故郷へとつながっていた New Eden 星系から、人類は急速に探査し入植しながら凄まじい勢いで全方向へと広がっていった。
その後、突然に、なんの前触れもなく、 EVE ゲートは人類が未だかつて経験したことがなかった規模の未曾有の大異変によって崩壊した。何千もの小さな入植地が完全に孤立し、旧世界から切り離され自給自足状態になった。破滅の淵にしがみつき、何千年もの時の経過に耐えなんとか生き残ることができたのはほんの一握りだけであった。
そういった存続した入植地のなかで、5つの入植地が発展し、EVE 世界の動向を左右する大帝国になった。今ではそれらの帝国は Amarr 帝国、 Gallente 連邦、Caldari 連盟、Minmatar 共和国、 Jovian 帝国として知られている。それに加え、世界は無数の小さく独立した派閥や国家がひしめいている。
この一世紀以上のあいだ、この5つの帝国は比較的平和に共存している。彼らは絶えずこの平和を維持するように努め、どの派閥も大規模な星間戦争が深刻な結果をもたらすことを理解している。近年の超光速飛行の技術革新と、それに続く宇宙旅行者の増大によりこの脆く壊れやすい平和は弱まったが、しかし壊れてはいない。・・・少なくとも、今のところは。
https://wikiwiki.jp/eveonlinejp/Backstory
※Copyright © CCP 1997-2009 原文はCCPに著作権があります
ゲームではこの5つの帝国の中の4帝国、Amarr(アマー)帝国、 Gallente(ガレンテ)連邦、Caldari(カルダリ)連盟、Minmatar (ミンマター)共和国の4国家から自分がどこに所属するかを選択します。国家によって得意とするスキルはありますが、基本的に大差はないでしょう。
アルファクローン(無料アカウント)の状態では習得可能なスキルが国家で制限されますが違う国家の戦艦だからといって扱えないことはありません。その場合はオメガクローン(課金アカウント)にアップグレードすればいいのです。
DUST514時代からの私なりの解釈では、
- アマー帝国は宗教人、カルダリ連盟は社畜、ミンマター共和国は反乱軍、そしてガレンテ連邦は自由人です。
各国の艦船のデザインや兵器の特徴
- アマー帝国 中世ヨーロッパ風デザインの艦船、アーマー(装甲)、レーザー兵器が得意
- カルダリ連盟 直線的なデザインの艦船、シールド(バリアー)、レールガン・ミサイル兵器が得意
- ミンマター共和国 サイバーパンク的な艦船、スピード、実弾兵器が得意
- ガレンテ連邦 丸い現代風SFチックな艦船、ドローン技術、バランスの取れた兵器
どの国家を選んでも問題ないと思いますが、人気なのはカルダリだと思います。でも個人的にはアマー帝国のキノコ型タイタン級主力戦艦「アバター」が好きです。
早速ゲームスタート
最初は所属する国家の選択から始まり、そしてキャラクタークリエイトがスタートします。ただ、せっかく作ったキャラクターは歩き回れませんし、未来の街に繰り出すなんてことはありません。
余談ですがDUST514時代に聞いたのは、ガレンテ連邦には宇宙唯一のカジノなどのエンタメ施設なるものがあるとかないとか。そして私はそのエンタメ施設に行く資金を稼ぐために傭兵してたMy設定です。豪遊するため4億ISKぐらい貯めていました。
せっかくキャラクリでこだわっても、キャラクターはアイコンやセーブ選択画面ぐらいにしか登場しないため作り込むのは自己満足の範疇です。この辺りはサクッとランダム生成でもいいでしょう。
初めてのチュートリアル開始!といっても登場するAIに指示されるがままメニューをクリックするだけです。船を自由に操作するという感じではなく座標へワープしていく感じなので、基本的に座標がなければそこに行けません。宇宙は広大すぎます。ただ闇雲に飛ばしても時間だけが虚しく過ぎ去るだけです。
なのでアステロイドベルトをスターウォーズばりに駆け巡るというのは期待しないようにしましょう。似たようなことはできますが、岩やステーションにぶつかってもすり抜けたりボョ〜ンと跳ね返されるだけです。
操船の方法は行きたいところの座標を選び、そこへオートドライブする感じです。座標がなければスキャンして探すということもあります。ただなんとなく、そのあたりへ行きたいとかはできないと言いますか、宇宙は恐ろしいほど広大すぎてただ無駄な時間が過ぎるばかりですのでお勧めしません。
入門ミッションをこなそう
最初のチュートリアルを終えても何をやるべきかわからないと思いますので、まずはキャリアミッション(入門的なミッション、通称10連ミッション)をやってみましょう。
ミッションには探検や採掘、ビジネスや傭兵などといったさまざまな内容があり、一通りEVE Onlineで遊ぶための基本的な操作を理解することができます。
財産を管理しよう
リアルと言いますか、めんどくさいことに現金以外の財産には体積というものがありまして、当然ながら小さな船に全てを載せることはできません。
そして、もし他のステーションに置き忘れのアイテムがあったらそこまで取りに行かなくてはいけません。
前述のカプセラは命を落としてもクローンなので復活することができます。その復活する地点をホームステーションと呼びます。つまり船をやられ、カプセルも破壊されたらこのホームステーションで生まれ変わるのです。
なのでいっそのこと、このホームステーションに財産を持ってくることにしました。ちなみにホームステーションは国家勢力内であればいつでもクールダウンなしに変更できるようです。
※ただし「所属コーポレーションのオフィスへの設定」については、一度変更してから365日のクールダウン(次回変更)まで1年待たなくてはいけなくなります。
財産は主に現金(単位はISK、インターステラー・クレジット略してイスクと呼びます)、船と船につける装備、採掘資源やアイテムなどです。
船はもとよりスキャナーや武器弾薬、シールドなどの生産はこのホームステーションでできなかったので最寄りの施設に採掘資源やブループリントと呼ばれる設計図を保管しておきます。
採掘資源は再処理して様々な資材にすることができます。この資材とブループリントを使って製造することができます。
そして出来上がった製品は自分で使ったり、他のプレイヤーへ売ることもできます。値段は自由につけられるので市場価格の10倍なんて値段もつけられ、それが売れることもしばしばあります。なぜ売れるかは、売り出されている地域まで取りに行くのが面倒な場合があるからでしょう。
基本的に製品は作った場所にあるので運ぶにも当然船に積み込んで運びます。船に船を積むこともできますが、船のスペースに限度があるので一般的なゲームより運搬するというリアルさがあります。
時には苦い経験も
10連ミッションをクリアしてもらった初めての大きな船、Cormorant駆逐艦。持っている最大火力全ての兵器を搭載して意気揚々と適当に戦闘ミッションを選んだのが間違いでした。
相手はNPCだったんですが、単騎で挑んだのが大失敗。10数機に囲まれて敢えなく撃沈。10連ミッションがいかに安心安全なヌルゲーミッションだったのか思い知らされました。
おかしいなぁ。レベル1のミッションだったのに、気づいたらNPC相手に一矢報いることなく撃沈ですよ。※後で調べたらミッションのレベル設定が2だったようです。
破壊を免れた装備はその場にしばらく漂っていますが、ここまで取りに来られる船がなくなってしまったのと、漂流物は2時間経つと消えてしまうので諦めるほかなさそうです。残念ながらコツコツ採掘でもしてお金貯めて新しい船を調達するしかなさそうです。トホホ。
※ちなみに撃沈された船は元に戻りません。アイテムなどの漂流物は2時間経つと消えて無くなってしまいます。相手はNPCだったのでカプセルまでは攻撃せず、無事キャラクターだけ帰還することができましたが文字通り身ぐるみ剥がされた状態です。PvP(プレイヤー対プレイヤー)の場合はカプセルも破壊することがあるそうです。カプセルには運搬能力はありません。
追記
その後に同じCormorant駆逐艦を定価以上で購入し、ミッション途中の低セキュリティ域ステーション間近で敵NPCに5秒ぐらいで瞬コロされました。カプセラまで徹底的にです。初転生で心折れそうになりました。
数々のゲーム史に残る事件
オンラインゲーム史に残る数々の大事件がEVE Onlineで起きています。その中でも最大規模の2つの事件をご紹介します。
B-R5RBの大虐殺
2014年1月27日に「B-R5RBの大虐殺」という当時世界的ゲーム史上の大事件がありました。参照先:ウィキペディア
発端はなんと一人のプレイヤーの「家賃滞納」
B-R5RBの大虐殺(B-R5RBのだいぎゃくさつ、Bloodbath of B-R5RB)とは、宇宙を舞台にしたMMORPG『EVE ONLINE』の中で行われた大規模戦闘のことであり、ゲームにおける対人戦としては史上最大規模と考えられている。現実の時間にして21時間ものあいだ、B-R5RB星系という領土をめぐって二大勢力が争い、最大で2,670人のプレイヤーが操作する7,548人以上のキャラクターがこの戦闘に参加した。両派の損失は、ゲーム内通貨に換算して11兆インターステラー・クレジット(ISK)に及んだが、これは理論上、現実世界の通貨で300,000ドルから330,000ドルに相当する。このゲームにはゲームアカウントの期限を延長したりゲーム内通貨で取引できるPLEXという課金アイテムがあり、300,000ドルという損失額はこのPLEXの価格をもとに見積もったものである。
この出来事はゲーム内の二大派閥だったClusterfuck Coalition & Russian連合(CFC/Rus)とN3 & Pandemic Legion (N3/PL)同士のハロウィン戦争(Halloween War)という大規模な戦争の中で起こった。N3/PLが支配する星系であるB-R5RBを保守している1人のプレイヤーが、ゲーム内で定期的に行わなければならない維持費の支払いにたまたま失敗してしまい、この星系が比較的容易に奪取可能な状態になってしまったことが、この大規模戦闘の発端だった。この星系は抗争におけるN3/PL側の重要拠点だったため、CFC/Rusはプレイヤーを投入して攻勢をかけ、N3/PLも大船団を組んで迎撃をはかった。この星系で大規模な戦闘が勃発しただけでなく、増援を阻むための小規模な戦闘がゲーム内の宇宙全体で繰り広げられた。最終的にCFC/RusがN3/PL側に甚大な被害を与え、B-R5RBの占領にも成功するなど、その勝利をものにした。75隻のタイタン級戦艦を含む576隻の主力艦が失われ、それより小型の艦船の損失は何千という数にのぼった。
この戦闘の比類ない規模と被害を記念するために、このゲームを開発したCCP Gamesは、B-R5RBの星系に回収不可能な沈没船の残骸を表現した恒久的な記念碑を設置し、それを「ティタノマキア」と名付けた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/B-R5RB%E3%81%AE%E5%A4%A7%E8%99%90%E6%AE%BA
YouTubeで「B-R5RB」と検索すると沢山の動画がアップされています。激戦の地には運営の計らいで残骸がモニュメントとして残されているそうです。一度見に行ってみたいな。
M2-XFEの虐殺
前述のB-R5RBの大虐殺を遥かに上回る戦闘がM2-XFEの虐殺、なんと2020年12月30日という、つい最近勃発した事件です。参照先:EVE Online ニュース
こちらの発端はプレイヤー勢力のいざこざですが、星系の勢力図が入れ替わったりするなど、EVE Onlineはプレイヤーが全てを握っていて、これがこのゲームの寿命を伸ばし続けているんだと実感します。
こちらは先程のB-R5RBとは違いデザインされた巨大なモニュメントが飾られているそうです。こちらも合わせていつか見に行ってみたいと思います。
どの戦闘でも船が密集していますが、理由は「お互いに支援できる」からと「支援には限界距離がある」ことです。支援にはシールドやリペア、エネルギーの供給などがあり、密集していた方が都合が良いのです。そして、船同士がぶつかることの物理的被害は発生しません。
もっと楽しむなら有料アカウントもアリ?
EVE Onlineのご紹介、いかがだったでしょうか。大変息の長い奥の深いゲームで、しかも無料でできてしまうので私的にはお勧めです。
通常のゲームでは古参に打ち負かされるなんてことがほとんどだと思いますが、地域によってセキュリティレベルが設けられていて、治安の良い場所と無法地帯がちゃんと分けられています。
ですので初心者なら初心者なりの楽しみ方もあると思います。いきなりPvPに挑もうとせずに地道にスローライフなんてのもありという懐の深いゲームです。無料なのでお試しにどうぞ。
無課金でもある程度遊べますがやることがかなり限定されるので、本気でニューエデンを旅したいのなら課金アカウントも検討してみてください。
無料アカウント「アルファクローン」のままでは習得可能なスキルや取得できる艦船が制限されます。特に採掘船は無課金のままではやれることが限定すぎてプレイ継続に影響することでしょう。
ここで言うスキルとは、装備や艦船を扱えるスキルという概念なので、スキルトレーニングという形で習得したいスキルを選んでおけば経過時間によってアンロックされます。その時間はログアウト時もカウントされるので習得したいスキルを沢山選んでおけば、ログアウトして放置したままでもトレーニング終了になります。
課金アカウント「オメガクローン」にアップグレードすれば全ての制限が解除されます。オメガクローンは1ヶ月約¥1,500、1年契約では約¥13,000ぐらいです。割引キャンペーンがあるのでそこを狙うか、知り合いなどのコーポレーションに入社すれば特典ぐらいあるかもしれません。
※”SONY” “PlayStation3″は、株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの商標または登録商標です。
※”CCP”,”DUST 514™”および”EVE Online”は、アメリカ合衆国その他司法管轄における CCP hf社の商標または登録商標です。その他すべての商標および登録商標は、それぞれの所有者に属する財産です。