AI、みなさん使ってますか?使っているとしたら画像系ですか?それとも文章系ですか?
今ではイケメン&美少女画像を生成する方が圧倒的に人気がある気もしますが、ライティング界では出来上がった原稿にAIが使われていないかチェックが入るほど、この半年でガラッと雰囲気が変わってしまいました。
そして巷で有名な「ChatGPT」というサービスは質問を投げかけるとAIが適切な答えを返してくれるというすばらしいサービスで、あっという間にこの業界に知れ渡った革命児なのです。
もちろんこのChatGPTを含むAI技術は学校ならレポートの作成、テストの模範解答、業務なら交渉・依頼メールの文面、マクロやプログラム、朝礼や結婚式のスピーチなど、プライベートから学業・業務に至るあらゆる分野に大きく貢献しています。
当然オリジナリティを重視する論文などはAIが使われていないかチェックが入るようになりましたし、著作権の問題からAIの使用禁止令を出す企業も現れました。
かくいうこの私のブログも更新されなくなって久しいのですが、やはりその主な原因というのがAIである「ChatGPT」のせいです。そうです、私が数日かけて書くものより優れた文章をものの数秒で生成してしまう様を目の当たりしすると、それ以来モチベーションがパッタリなくなってしまったのです。
そこで今回はそのAI本人にぶっちゃけ聞いてみることにしました。
結論:クリエイターは怖がらなくても良い
結論から申し上げますと「クリエイターは怖がらなくても良い」という事です。AIには感性というものを持っていません。なのでAIが感想を述べたり感情を表すことはないからです。
AIはこの世に出回っている情報を学習しているので、それらを組み合わせて答えを出してきます。なので文章の最適な構成や要約、説明などは得意としていますが、情報量が圧倒的に少なかったりまだ出回っていない情報に対しては全く無力です。
AIと正しく付き合いたいのなら、こちらから情報を提供して最適な編集をしてくれる良きパートナーとして利用するのが望ましいでしょう。
質問:クリエイターにとってAIはどのように脅威なのか教えてください
ChatGPTの回答〈要約〉
- クリエイターの仕事を高品位に自動化することで、需要低下と競争が激化する可能性があります
- AIは大量のデータを学習し新しいコンテンツを生成することができるため、オリジナリティの減少につながる可能性があります
- 学習した大量のデータから生成された作品の著作権は現在の法的枠組みでは適応していません。そのためオリジナルの著作権が脅かされたりAIを利用するクリエイターへの法的脅威となる可能性があります
ここで言う「独自性やオリジナリティ」はクリエイター個人の体験や感情などChatGPTにはどうしても踏み込めない領域のことでしょう。たとえば旅行記を書くとしても、旅先で食したステーキのおいしさ、泊まったホテルの印象やそこから見える風景に魅せられた感情、現地人々との交流や体験や思い出などはAIには絶対に書けません。
またリアルタイムに起きた出来事に関する情報はすぐにアップデートされないため、生成される情報が古すぎて使い物にならないこともあります。例えば今起きているトレンドの紹介など最新情報に基づく回答はAIにとって不得意です。
「今流行りのお笑いネタを教えてください」と質問すると・・・
申し訳ありませんが、私は2021年9月までの情報しか持っておらず、現在の流行りのお笑いネタに関しては把握していません。
ChatGPTの回答〈要約〉
このようにまるで「博識はあるけど流行りに疎い人」のようです。また、人の感情に関しては全くと言って良いほど対応できません。ちなみに・・・
「なぞかけでアップルとかけて整えてください」と質問すると・・・
「アップルとかけて」のなぞかけをご紹介します。
AとかけてBと解くなぞかけ: 「アップルとかけて、Bと解くなぞかけ」 答え: ペア(Pair)
なぞかけの解説: 「アップル(Apple)」の「ペア(Pair)」をかけて、Bと解くことができます。「Apple」という言葉の中に「P」と「air(エア)」が含まれているため、「ペア」となります。
ChatGPTの回答〈要約〉
全然整ってないですね。機械的な解釈と説明で終わっているため、人間が感じる笑いや趣は感じられません。この辺りも人間の感性には程遠い気がします。まだ謎かけAIの方が何倍も面白いです。
ただし、「お笑いネタ」や「作詞・作曲」など、それぞれ強化した特化型のAIが今後誕生してくるかもしれません。
また、メモに残しておいた様々なレビューやアイデアを最終的にAIにまとめさせるなら得意なので、良きパートナーとして活用することは可能でしょう。とにかく思いついたものを片っ端から入力していき、ChatGPTでまとめさせるのです。
これからのネタ帳はデジタルに置き換えるようにすると良いかもしれません。

質問:最近クリエイターの間で創作意欲がAIの誕生によって失ってしまう話を聞きます。今後どのように創作意欲を維持すればいいでしょうか。
AIの発展によって創作意欲が減退することは一部のクリエイターにとって懸念材料となっていますが、以下の方法を考慮することで創作意欲を維持することができます。
ChatGPTの回答〈要約〉
- 自己表現と独自性の追求
- 新たな技術との組み合わせ
- クリエイターコミュニティとの交流
- 新しい領域やメディアの探求
- 内省とリフレクション
- 新たなインスピレーションの獲得
- 持続可能な創作習慣の確立
- プロジェクトの多様性と挑戦
- 成果の共有とフィードバックの受け入れ
当たり前の回答で要約しましたが、もしこの回答から何かしらを得るとしたら私は以下のように解釈しました。
クリエイターであるあなたは映画監督やディレクターでありAIはあくまでアシスタントです。そのアシスタントが有能なあまり「全部アシスタントに任せればいいや」と創作意欲を放棄してしまうことがモチベーション低下の原因だと考えられます。
しかし、AIは「手間がかかる単純な作業」をあなたの代わりに行うパートナーであって、AIがクリエイターの座に就くことは決して無いので安心してクリエイティブ活動に専念しましょう。
また、他のクリエイターとの交流によりインスピレーションを受けることは非常に有効なので交流会やサークル活動などコミニティーへの参加をお勧めします。
質問:ブログ発信する際にAIを使用していると検索順位に悪影響は出ますか?
AIを使用してブログを発信することが検索順位に悪影響を与えるかどうかは、一般的なルールとしてはありません。検索エンジンのアルゴリズムは複雑であり、検索順位に影響を与える多くの要素が存在します。
AIを使用したブログの場合、以下の点に留意することが重要です
ChatGPTの回答〈要約〉
- コンテンツが読者にとって有益であるかどうかが重要です。AIを使用して生成されたコンテンツは品質の点では有効ですが、読者にとって真に求められるコンテンツでなければなりません
- SEOは検索エンジンでの表示やランキングを向上させるための対策です。適切なキーワードの使用、メタデータの最適化、内部リンクの設定など、基本的なSEOの要素を適用することが重要です
- ブログのユーザーエクスペリエンスは、検索順位にも影響を与えます。読みやすいフォーマット、適切な見出し、分かりやすい構成など、読者が快適に情報を得られるような配慮が必要です
ブログをやっている身として非常に気になっていたので聞いてみました。
わかりやすく言い換えると「当たり前のことを書いても読者にとって価値はない」と言うことでしょうか。
例えば「ダイエットをしたい」と質問すればAIからは「バランスの良い食事と適度な運動をしましょう」と返ってきます。当然、読者としては「そんなの知ってるよ」となるわけで読者が求めているコンテンツとは言えません。
つまり読者が真に求めているのは「ダイエットに影響しない沢山食べても大丈夫な食材」だったり「リバウンドしないダイエット」だったり「運動しなくても痩せられる方法」だったりします。
なので記事をAIに丸投げしても読者からはつまらないコンテンツとなってしまい、検索エンジンはインデックス登録さえしてくれないので検索順位を落としてしまうのは当然でしょう。
この方のYouTubeではChatGPTに記事を書かせてみた結果、検索順位がどう変化したかの検証や、逆にChatGPTをうまく活用する方法も紹介されていて非常に参考になりました。
ChatGPTは嘘をつくことも往々にしてある
別の記事で1923年に起きたドイツのハイパーインフレについての記事を書いていたのですが、ChatGPTから「ある日、ミュンヘンのビアホールで1リットルのビールが4,200億ペーパーマルクになったという報告がありました。それでも、数時間後には価格が更に上昇していて、1リットルのビールが60兆ペーパーマルクにまで上がったと言われています。」との回答をもらいました。
ところが、その回答の出所を尋ねたところ以下のような回答になりました。
申し訳ありませんが、私の知識範囲内では具体的な根拠のあるエピソードについても具体的な出来事についても見つかりません。私の学習データには歴史的な事件に関する具体的な逸話やエピソードの詳細なリストは含まれていません。
ChatGPTの回答
つまり、記事中の数字や出来事に関する出典元が無かったのです。これはChatGPTが創作した物語を、さも事実のように回答したものでした。
最近では、米国の弁護士が、ChatGPTの回答をそのまま使用したことで問題になった事件がありました。この事件は、ニューヨーク州の弁護士が審理中の民事訴訟で資料作成にChatGPTを利用した結果、存在しない判例を引用してしまったことが問題となっています。

まとめ:AIが感性を持たない限り大丈夫
シンギュラリティとは人間の脳と同レベルあるいは超越したAIが誕生する時点を指す言葉で、AIの能力が人間を超えることにより人間社会に大きな影響を及ぼす懸念があります。
その時には人間のように感情を持ち、感性を磨き、まるで人のように振る舞うAIが誕生するかもしれません。そうなれば、AIに人間と同じ人格として認めるかどうかが問題になっているでしょう。でもそれはまだまだずっと先の話です。
懸念すべきは、人間の方がモチベーションが下がり新たな創造を産まなくなってしまうことの方が、よっぽど恐るべき事態だと私は思っています。そうです、シンギュラリティはAIが人間に追いつこうとする前に、人間の方が停滞して起きてしまうかもしれないのです。
恐れず創造していきましょう。
この記事がクリエイターの皆様の参考になれば幸いです。