私は歯ぎしりがひどく、かなりの騒音レベルです。
数年前に歯医者さんで歯が異常に擦り減っていることを指摘され、そういえば妻から歯ぎしりひどいと言われてたなぁと思い出しました。
そこで歯医者さんから「ナイトガード」をお薦めされました。
ナイトガードとは
ナイトガードとは簡単に言うとマウスピースのことですが、ボクサーが付けるスポーツ用のマウスピースとは違って夜寝る時に使います。
歯軋りのひどい人は知らず知らずの内に自分自身で歯にダメージを与え続けていて、虫歯が無いのにもかかわらず若くして歯を失ってしまう恐れがあります。
ナイトガードの役割はその歯軋りから歯を守るためのもので歯の残存年数を温存することができます。
ただし、自分の歯の型をとって作らないと噛み合う力がうまく分散されず一部の歯だけに負担がかかったり、就寝中に外れてしまったりして効果が薄いものがあるので市販のマウスピースはあまりお勧めしません。

実際どんなものか
ナイトガードは上顎のみ作ります。写真のナイトガードはかなり厚手のソフトタイプです。

歯医者さんによって取り扱う素材や厚みが違いますが、大まかにハードタイプとソフトタイプがあります。
ハードタイプ
プラスチックのような硬い素材で入れ歯感覚で違和感は少ないです。ただし取り外すときやお手入れの時に無理をすると割れてしまう恐れがあります。(U字の形のため開くように力を加えると2つに割れます。割れたら安全上使用不可です)
ソフトタイプ
硬めのゴムのような素材で変形や穴が開くなど耐久性はハードタイプより低めですが素材や厚みによっては長持ちします。そのかわり装着感は個人差によりますが慣れるのにかなり時間が掛かるかもしれません。

ちなみに私の場合、ソフトタイプは硬いステーキを食べる夢を頻繁に見ます
夜寝る前に装着し、朝起きたら外します。入れ歯ではないので装着したまま飲食するのはナイトガードの保ちと衛生上よろしくないのでやめましょう。
おすすめは殺菌消毒系のうがい薬で口の中を濯いですぐに装着すると、朝起きた時の口の中が不快になりません。※後に出てくる写真で使い古したナイトガードが黄色くなっているのは、そのうがい薬の色素かもしれません。
いくらかかるのか
ナイトガードはスポーツ用のマウスピースとは違い保険が適用されますので自己負担は3割の3,000円ぐらいです。
スポーツ用では全額自己負担の10,000円〜なので保険適用は大変ありがたいですね。
ただし、次に作り直すナイトガードは前のを作ってから半年(6ヶ月)以上経っていないと保険適用ができないため、噛む力が強い方は穴が空いてしまったなどで6ヶ月経たずに作り直すと保険適用されませんので注意してください。(私がそうです)
制作期間は、まず歯の型を取り、歯型を作り、そこにナイトガードを形成していくため最短でも1週間以上は見ておいた方がいいでしょう。
どれぐらい持つものなのか
個人差はありますが、歯医者様から伺ったところ普通の方で2年は持つとのことです。
ただ私の場合噛む力が尋常ではなく、初めて作ったハードタイプのナイトガードは2週間で粉砕。ソフトタイプでも普通の厚みではすぐに穴が空いてしまい半年持ちませんでした。
そこで歯医者さんを変えたところナイトガードの素材が違うのか長持ちするようになりました。それでも1年で穴が空いてしまい、先生も「もう穴開いちゃいました!?2年は持つと思ってましたが・・・噛む力半端ないですね〜」と驚かれました。
お手入れ
お手入れは一般的な入れ歯と同じですが、ハードタイプとソフトタイプどちらも熱によって形を作りますので熱湯での消毒や洗浄は変形してしまう恐れがあり絶対やらないようにしましょう。
また入れ歯同様に歯ブラシで擦ると目に見えないキズがついてしまい、細菌が繁殖する原因になります。
また、こまめに洗浄しないと写真左のように歯石がついてしまい装着感もズレてきます。白いのは歯石で、指でゴシゴシ擦っても簡単には落ちません。
マウスピース専用の洗浄剤でこまめに洗浄しましょう。






まとめ
今回は歯軋りから歯を守るナイトガードをご紹介しましたが、歯医者様によると人の歯の耐用年数は50年なんだそうです。
そして当たり前ですが歯は部品のように取り替える事ができません。
今ある歯を大事に、8020運動という「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動が1989年に当時の厚生省と日本歯科医師会が提唱して開始されました。


美味しいものを美味しく食べられるのも、楽しくおしゃべりできるのも、歌を上手に歌えるのも、良い笑顔ができるのもみんな歯のおかげです。
いよいよ人生100年時代、ぜひ自分のかけがえのない歯を大事になさって、より良い長生きを目指しましょう。